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漫画『カラオケ行こ!』ネタバレ感想 中学生とヤクザの不思議な友情。読み終わったら「紅」歌いたくなる。

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こんにちは、ににゃです。

和山やまさんの『カラオケ行こ!』を読みまして・・・いやー最高でした。

『女の園の星』も好きで読んでいるのですが、『カラオケ行こ!』は男同士の不思議な友情のようなところがあり、また違った面白さでした。


カラオケ行こ! (ビームコミックス)

あらすじと基本情報

作者和山 やま
出版社KADOKAWA
巻数全1巻

『カラオケ行こ!』のあらすじ

中学3年・合唱部部長の聡実(さとみ)は、コンクールの日にヤクザの狂児(きょうじ)にからまれます。

そして狂児が聡実に言った言葉、それは・・・「カラオケ行こ!」。狂児は聡実に、自分の歌が上手くなるようカラオケ指導を頼んだのでした。

それからというもの、聡実はたびたび狂児に拉致され、カラオケ指導を行うことに・・・。

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自由な狂児のテンションとクールな聡実の組み合わせがすごく好き。

↓ここからは超個人的な感想&ネタバレありなのでご注意ください。

『カラオケ行こ!』の感想(ネタバレあり)

面白かったポイント

  • 狂児と聡実のキャラクターが魅力的
  • ちぐはぐなキャラの組み合わせが面白い
  • シュールな笑いが盛りだくさん
  • 最後の盛り上がりからラストの締めの流れが良い

すごく楽しく読み終えた作品でした。

全1巻で巻末書下ろしを合わせても169ページなのですが、物足りないとも長いとも思いませんでした。起承転結の流れがちょうどいいというか。よく分からないまま読み始めて、気付いたらはまって、盛り上がりがきて、最後はきれいに終われました。

主人公たちが大好きになったので後日談が欲しいような気もしますが、なくても構わないくらいすっきり終わったと思います。変に後を引くこともなく読みやすかったです。

まず、『カラオケ行こ!』というタイトル。そして、あらすじを見ると「中学生とヤクザの友情」。

こんなん読みたくなるに決まってるじゃないですか。この設定からどう話が展開していくのかとワクワクします。

中学生が見知らぬヤクザにカラオケ指導というありえない物語は、狂児のキャラクターだからこそ成り立つのだと思います。

いい大人なのに自由過ぎて、聡実をすぐ自分のペースに巻き込んでしまう狂児。一見、聡実の方がクールで落ち着いているように見えます。

しかし、聡実の辛辣なカラオケ評価にキレることもなく(ヤクザなのに)、中学生にタバコの匂いがつくとまずいからとタバコを吸うのをやめたり、いちご狩りに行けなかった聡実にいちごを買ってあげたりと、たまにすごく大人な態度を見せてくるんですよね。

自由人だけど根はしっかりしていて頭のいいタイプですね。ヤクザと言えど下っ端のチンピラ感はありません。

素直にカッコイイなと思ってしまいますし、いやいや言いながらも聡実が縁を切れないのも分かる気がします。

一方聡実は、中学生にしてはクールで冷静なツッコミを(心の中で)入れたりします。だけど、落ち着いていてもしっかり中学生なのが可愛いんですよね。

ヤクザにもビビるし、八つ当たりしてしまったり、けっこう泣いてる場面も多い気がします。カラオケで狂児の仲間のヤクザにキレられた後、土下座してしまうのには笑いました。でも実際怖くてそうなりますよね。笑

そんな聡実との対比で、狂児が無邪気な子供っぽく見えたりすごく大人に見えたりして、より魅力的なキャラになっているのかなと思いました。聡実に頼りながらも、ヤクザの世界との一線を引いて聡実を守ろうとするのが良いです。(巻き込んでるのも狂児本人ですが笑)

そしてじわじわ狂児と聡実の友情(?)が育った頃、事件が起きるわけです。

合唱コンクールの朝、狂児が車に突っ込まれ大けがをしたと思った聡実は、狂児を探しにカラオケ大会に乗り込みます。

そこで、狂児への鎮魂歌として歌った曲が「紅」だったのがまた良いですよねえ。最初に狂児が歌った「紅」をここでもってくるのか!ワクワクしました。

『カラオケ行こ!』読んでから「紅」を初めてちゃんと聴いたのですがすごいですね。ライブ映像めちゃカッコいいです。迫力あるわ。

変声期に入った聡実がしゃがれ声で歌うキーの高い「紅」もぜひ実際に聴いてみたいです。

聡実は結局、大事な合唱コンクールに行かず、スナックでの「紅」を選んだんですよね。後輩からは卑怯と言われていましたが、あの時の聡実にはもっと大事なことがあったんでしょうね。よく泣いちゃう聡実ですが、度胸あるよなあと感心します。あの場面の盛り上がりは最高でした。

だけど聡実があそこまでしたのに、実は狂児は無事だったわけで。いやあ大人ってひどいですね。

そして最後は狂児と聡実の再会、「カラオケ行こ!」のセリフで締めくくりです。

ハッピーエンド(?)でモヤモヤのないすっきりとした終わり方でとても良いなと思いました。

ちょっと奇をてらった漫画だと、あのまま狂児が死んでいたりといったバッドエンドもありそうですが、そんなことはなく。やっぱり生きてるよねー知ってた、と思いながらもこれで良かったとほっとしたのでした。

どんな形かは分かりませんが、狂児と聡実の友情は続いていくような気がします。年齢も住む世界も違うし、ベタベタした関係ではないけど、ふらっとたまに顔を出すような。

ヤクザの世界は怖いので、狂児の無事を願うばかりです。ずっと平和にカラオケ大会しててください。

最後に思わず笑ったワードを紹介します。

  • 三代目米津玄師
  • キティちゃん恐怖症
  • イチゴ狩り=シルバニアファミリーみたい

気になった方はぜひ読んでみてください。

ちなみに私が勝手に作った「2021年で個人的に面白かった漫画ランキング」で『カラオケ行こ!』は2位にランクインです!↓↓

MEMO

2021年のベスト8と感想を書いているので良かったら見てね

【2021年】漫画ランキングBEST8 個人的に面白かった漫画をランキングで紹介するよ。

この記事を書いた人
ににゃ

月50冊以上マンガを読むただのデザイナー。少女マンガ中心に青年マンガなど何でも好き。元りぼんっ子。一番衝撃受けたマンガは『トーマの心臓』。

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