『九龍ジェネリックロマンス』第36話の考察感想(ネタバレあり)です。
九龍ジェネリックロマンス 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
『九龍ジェネリックロマンス』36話は『ヤングジャンプ 2021 No.8』に掲載されました。
※当記事では、
主人公を「鯨井」、工藤の元カノを「鯨井(前)」
行方不明になった方を「グエン(偽)」、蛇沼の恋人の方を「グエン(本)」
と表記しています。
『九龍ジェネリックロマンス』36話のあらすじ
工藤と鯨井(前)の回想です。
金魚茶館に初めて鯨井(前)を連れてきた工藤。
そこにはボーイとしてグエン(本)も働いていました。
スイカを出された鯨井(前)は、いつものように美味しそうにタバコと味わいます。
しばらくして鯨井(前)はひとり仕事に戻ることに。
残った工藤とグエン(本)は、鯨井(前)や九龍、そして恋の話をするのでした。
回想が終わり、場面が変わります。
夜中に自宅でうなされて目覚める工藤。
工藤は何かを思い出したようにうろたえ出します。
その一方で、鯨井、小黒、楊明は、地震のような微かな振動を感じるのでした。
いきなり叫び出してどうしたんだ工藤!?
『九龍ジェネリックロマンス』36話の考察感想(ネタバレ)
工藤と鯨井(前)とグエン(本)の関係
今回は、工藤が初めて鯨井(前)を金魚茶館に連れてきた場面でした。
なるほど。この時初めて工藤、鯨井(前)、グエン(本)の3人は顔を合わせたわけですね。
現在のグエン(本)の口ぶりからすると、けっこう親しそうなので、これ以降も工藤と鯨井(本)は金魚茶館にたびたび来ていたんでしょう。
恋バナをする工藤とグエン(本)。可愛いです。
というか、昔の工藤は年下くんって感じで初々しいというか純粋というか・・・。
今の工藤と若干性格違いますよね。まあ4年もすれば人って変わるのかな。
ただ、鯨井からもらったヒマワリの水をマメに替えているなど、今でもたまに可愛い一面を見せることはありますね。
「クセは、いつも側にいる人に言われてはじめて気づく」
確かにそうかもしれません。無意識にやってるものですもんね。
それに対して、「じゃあ私が見つけてあげる」という鯨井(前)。
うーん、これは工藤がドキッとしてしまうのは分かります。
すっかり九龍と鯨井(前)に「恋」してしまった工藤(30歳)。その分、鯨井(前)を失ってしまった悲しみはどんなものか・・・それが今の工藤の葛藤に繋がっているんでしょう。
工藤は何におびえているのか?
今回の回想は、工藤が見ていた夢なのでしょうか。
目覚めた工藤は、汗びっしょりでうなされていたようです。そして叫び出します。笑
34話で工藤は、「鯨井(前)は俺が殺した」という発言をしました。
鯨井(前)が亡くなった時のことを改めて思い出したのかもしれません。
正直、工藤が何を隠しているのか何を考えているのか、まだよく分からないんですよね。
楊明が「工藤は裏の顔があるかもしれない」というようなことを言っていましたが、本当にそうかもしれません。
工藤だけが、本物か偽物かも分かりませんしね。
『九龍ジェネリックロマンス』をずっと通して読んでいると、
主人公は鯨井なのですが、何となく物語や世界は工藤を中心に展開しているような気がしてきます。
地震は崩壊の予兆か?
工藤がうなされて目覚め叫んだ後、地震のような微かな振動が起きます。
鯨井(前)、小黒、楊明が気付いていたようなので、九龍全体的に起きているものだと思われます。
ただの地震かもしれませんが気になります。
九龍城砦は違法建築で建物が積み上がっているので、いつ壊れてもおかしくないと言われていました。
九龍が崩れたり・・・しませんよね?
崩れるというと、1巻(17話)ラストの描写が思い出されます。
鯨井が鯨井(前)のことを金魚茶館で初めて知った時。金魚茶館が崩壊している描写がされていましたよね。
あの描写は、ただ鯨井の心情を表しているだけなのか、もしくは過去か未来を表しているのか・・・。
それに、工藤の叫び(?)と連動するようなコマ運びがされていたのは意味があるんでしょうか?
私が勝手に考えていることなのですが、
『魔法陣グルグル』のアラハビカのパンフォスの遺跡現象みたいな可能性もあるのかなと。
(分かる方いますかね・・・?)
簡単に言うと、とある街の正体が、「ひとりの女の子の願望が具現化された世界」だったんですね。
そんな感じで、今の九龍は工藤が無意識に作り出した世界・・・みたいな。独り言です。
さいごに
工藤が本格的におかしくなってきました。
小さな地震ですが、九龍に異変がありましたね。あんな建物の中で地震起こったら怖すぎます。
次回、九龍はどうなってしまうのでしょう・・・?
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